自分にピッタリのレザージャケットを選びたい!
今までで一度は一生モノのレザージャケットが欲しいと思ったことありませんか?
世の中には多種多様なアパレルブランドが存在し、高機能素材などが増えてきた昨今でも高級メゾンからカジュアルブランドまで、幅広いブランドからレザーウェアが毎年リリースされています。
しかし、レザーブランドに馴染みのない方は何を選べばよいかわからない!
といった方も多いと思います。
名作・名品・定番を生み出してきた代表的な歴史あるレザーウェアブランドを発祥国ごとにご紹介します。
- レザージャケットの種類
- 選び方
- 発祥国別のおすすめブランド
について解説していきますので、レザージャケットを選ぶ際の基礎的な知識が身につきます。
ご紹介するブランドたちはどれも流行に左右されない名品を世に生み出しているブランドたちなので、
それぞれのスタイルに合わせてお好みのブランドを探してみてくださいね。
レザージャケットの種類
一重にレザージャケットといっても色々と種類があります。
選ぶジャケットの形によって大きくスタイルが変わるので、アメカジ、トラッド、ロック、モード、など普段のスタイルに合わせやすい形を選ぶのがポイントです。
ライダース
レザージャケットのド定番!
本格的なライディングを意識した伝統的なライダースジャケットから都市使いしやすいシンプルなジャケットなど、様々なブランドからリリースされています。
一着は持っていたいレザーウェアの一つです。
シングルライダース
スタンドカラー
襟がなくスッキリとしたデザインで、ジャストサイズで着ることでスタイリッシュに着こなせます。
初心者でライダースを試したい方はシンプルなスタンドカラーがオススメ!
襟付き
スタンドカラーと比べるとブルゾンのようなシンプルな見た目のものが多く、クセがないライダースジャケットです。
ダブルライダース
USタイプ(アメリカンタイプ)
着丈が短く身頃にやや余裕のあるシルエットで、ウエストベルトが正面に配されています。
全体的にやや丸みのある印象で、アメカジやバイカースタイルに合わせやすいタイプです。
UKタイプ(ブリティッシュタイプ)
着丈がやや長くスリムフィットなシルエットで、ウエストベルトの位置が横に配されています。
ソリッドな印象があり、カジュアルよりもロックやモードスタイルに合わせやすいタイプです。
セミダブル(オフセット)ライダース
シングルとダブルを掛け合わせたような形で、フロントファスナーが裾から襟元にかけて斜めに配されているデザインが多いのが特徴です。
ファスナーの開け締めでシングルに見せることもダブルに見せることもできるので、どちらのスタイルも楽しみたいという方にオススメです。
ブルゾン(ジャンパー)
ブルゾンは身頃にゆったりとした膨らみをもたせ、裾に絞りを入れた着丈の短い上着の総称で、広義では着丈の短い上着全般を指します。
フランス語でブルゾン、英語ではジャンパーと呼ばれています。
※ちなみにジャンパーはイギリスではセーターのことを指します。
フライトジャケット
フライトジャケットは第一次世界大戦以降、飛行機が進化する過程で開発され発展していきました。
高高度の飛行に耐えられる防寒性や軍用品に求められる機能性を高めていく過程で様々なモデルが誕生しています。
その中でもレザーフライトジャケットで名作と言われる4タイプを紹介します。
A-1
1927年に米陸軍航空隊の夏季用フライトジャケットの第一号として採用されたジャケットです。
下記で紹介するA-2の前身モデルで、フロントがボタン留めであったりクラシカルなデザインが多い印象です。
後のフライトジャケットに大きな影響を与えた原点とも言えるモデルです。
A-2
1931年に米陸軍航空隊の夏季用フライトジャケットとして誕生して以来、現在まで永らく愛されているデザインです。
1963年公開の映画「大脱走」の主演”スティーブ・マックイーン“が着用し、一躍有名になりました。
当時のメインマテリアルにはホースハイド(馬革)が多く使われていました。
B-3
1934年に米陸軍航空隊に採用された冬季・極寒地用フライトジャケット。
寒冷地用モデルだけあってファーやムートンを使用したワイルドな見た目のジャケットで、防寒性に優れています。
当時のメインマテリアルにはシープスキン(羊革)を使用していました。
G-1
1948年から製造されている米海軍航空隊が採用したフライトジャケットです。
襟元にボアが付いているのが特徴で、ややワイルドな印象を受けます。
1986年公開の映画「トップガン」の主演”トム・クルーズ“が着用したことで日本でも一気に広がりました。
当時のメインマテリアルはゴートスキン(山羊革)でした。
パーカー
比較的どんなスタイルにも合わせやすいシンプルなデザインが多いのが特徴です。
スタジャン(アワードジャケット)
野球選手がオフの練習中や待機中に体を温めるために羽織る上着をルーツに持つスタジャン。
身頃がウールで袖がレザーというものが多く流通していますが、オールレザーのスタジャンをリリースしているブランドもあります。
スポーティやMIXスタイルに合わせやすいデザインです。
ジャケット
テーラードジャケット
スーツの上着でおなじみのテーラードジャケットはフルレザーの物も販売されています。
2ボタン、3ボタン、ブレザータイプなどテーラードジャケットの中でも色々なタイプがありますが、
仕立ての良いレザーテーラードジャケットはうまく着こなせばドレスシーンからカジュアルなシーンまで幅広く対応できます。
バリエーションとして1着は抑えておきたいレザージャケットの1つです。
コート
ビジネスシーンで使われるコート類もレザー素材のものが多くリリースされています。
チェスター、スタンドカラー、トレンチなど定番形のコートやムートンコートなど素材名を冠したレザーコートも販売しています。
かなり存在感があるのでオシャレ上級者向けのアイテムです。
その他アウター
カーコート
1900年代初頭にオープンカーなどの車に乗る際に着用することを目的として作られたアウター。
またはスポーティなショートコートの総称として言われることもあります。
セミロングの着丈でフロントがボタン留めのデザインが多く、襟にファーを配したものやレザーではなくウールやコットン素材のものもあります。
スポーツジャケット
1930年代、アウトドアスポーツなどの野外活動用としてアメリカで流通していたジャケット。
ライダースジャケットのジッパーやメタルボタンを減らし代わりにカフスボタンを配したようなデザインが多く、
簡単に言うとライダースジャケットをマイルドにしたようなジャケットです。
グリズリージャケット(熊ジャン)
1930年代にモーターサイクルやアウトドアスポーツ用のジャケットとして作られ始めたスポーツジャケットの一種。
特徴的な名前は有名なベアハンターが名付けたとも見た目が熊のように見えるからとも言われています。
レザージャケットの襟や身頃部分にファーやボア、ムートン素材を使った防寒性の高いスポーツジャケットです。
トラッカージャケット(Gジャン)
1930年代頃にLevi’sがジーンズに合わせる労働用の上着として開発したジャケットをルーツに持つトラッカージャケット。
本国ではいろいろな素材で作られており、日本でも異素材やレザー素材のものが多くリリースされています。
カジュアルからドレスまで幅広い着こなしを楽しめます。
シャツ
裏地ありと裏地なしのタイプがあり、
裏地ありはアウターとして、裏地なしはシャツとしてアウターの下に着るなどの幅広い着こなしを楽しめます。
選び方
レザージャケットの選び方のポイントは
- サイズの選び方
- 自分の目指すファッションスタイル
の2点を知ることです。
サイズ選び
基本的にジャストからタイトめを選ぶのが吉
レザージャケットは綿やウール生地のジャケットと比べると硬くしっかりとした素材を使ったジャケットです。
通常アウターは重ね着をするのを意識して大きめのサイズを選ぶor大きめのサイズ設定になっているものが多いのですが、
レザー以外の生地は新品のものでも自重により自然なシワが入り、多少のオーバーサイズでも自然に着こなせます。
しかしレザー素材のジャケットは生地が硬く、新品時は特にシワが入らず不自然に大きく見えてしまい、着せられている感が出てしまいます。
なので基本的にレザージャケットはジャストサイズからタイトめが一番キレイに見えるサイズ感になります。
やや大きめのサイズにして重ね着をしたい場合
上記でレザージャケットはジャストからタイトめが良いと書きましたが、ジャケットのタイプによってはやや大きめでも着やすいタイプがあります。
基本的にライダース系のものはウエストシェイプがあり逆三角形のシルエットのものが多く、華奢な骨格の日本人には大きめに着るのには適さないシルエットになります。
逆にフライトジャケットなど身頃はゆったりしているけれど裾や袖がシェイプされているものはやや大きめでもスッキリ見えるので、
重ね着をしたい方にオススメのシルエットをしています。
一概に分けることはできませんが簡単に分類すると
- メリハリのある形のジャケットはジャストからタイトめ
- ストレートや丸みのあるシルエットのジャケットはジャストからやや大きめ
を選ぶと間違いないです。
自分のファッションスタイルに沿うものを選ぶ
レザージャケットはその素材感ゆえに着るとかなりの存在感があります。
特に、ルーツをもつレザージャケットはそれを着るだけで大きくファッションスタイルを左右してしまいます。
例えば
ダブルライダースジャケット…アメカジ、ロック
フライトジャケット…ミリタリー
といった形で、ルーツを持つレザージャケットにはそれぞれ得意なスタイルがあります。
そのアイテムの持つルーツを知り、自分がどんなスタイルを目指しているかと照らし合わせて自分にあったジャケットを選ぶようにしてください。
迷った時は極力装飾のないシンプルなレザージャケットをオススメします。
国別おすすめブランド
ここからは発祥国別におすすめのレザーウェアブランドをご紹介します。
その国特有の文化で進化した多種多様なブランドが多く存在するので、ぜひブランドのルーツを知り自分好みのレザーウェア探しの参考にしてみてください。
アメリカ
初めてライダースジャケットを世に出したと言われているアメリカのブランドは、クラシカルでハードなバイカーウェアやミリタリーウェアを出しているメーカーが多いです。
バイカーはもちろん、ミリタリーファンや本格的なMIXスタイルをしたい方にオススメです。
VANSON(バンソン)
1975年にボストンで誕生したブランド。
当時はボストンのレースシーンを中心に需要を高めていきました。
レザー業界が低迷していた1970年代は同時にオイルショックなども重なり一時は倒産の危機に立たされたものの、
1980年代にヨーロッパや日本の需要も高まったことでブランドも成長し、今ではアメリカンライダースジャケットの代表的なブランドの1つになっています。
日本では80年代の渋カジブーム時に広く知れ渡りました。
B
バンソンのライダースの中でもかなりシンプルなシングルライダースジャケット。
クセがなく合わせやすいモデルで、シンプルゆえに肉厚な革の質感が際立つジャケットです。
C2
肩に配されたエポレットや太めのアームホールなど、アメリカンシルエットが特徴のライダースで、
裏地にキルトライニングを使用しているので防寒性もしっかりしたタイプです。
VANSON販売サイト:VANSON(バンソン)専門店:ワシントンハウス
Schott(ショット)
1913年にマンハッタンのイーストブロードウェイで始めたレインコートショップから誕生したブランド。
1928年に世界初のフロントジッパータイプのレザーライダースジャケットを製作し、
1930年には米陸軍航空隊にボマージャケット(ボンバージャケット)を納入、1993年には米軍にECWN3Bジャケットの正式納入業者になるなど歴史のあるブランドです。
音楽シーンではセックス・ピストルズやラモーンズなどのロックスターに愛用されるなどして知名度を広げました。
アメリカンライダースジャケットやピーコートなど名作と呼ばれるモデルを多数生み出しています。
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ONESTAR(ワンスター)とも呼ばれるブランドアイコン的なダブルライダースジャケット。
1950年代以降基本的なデザインは変わっておらず、全てのライダースジャケットの原型と言っていいモデルです。
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シンプルなシングルライダースジャケットでワンスターと並ぶ定番モデル。
クセのないデザインで名作ライダースで着やすいものを探している方にオススメのジャケットです。
公式HP(英語):Schott
日本公式HP:Schott OFFICIAL サイト|Schott(ショット)
AYIREX(アヴィレックス)
1975年にアメリカ空軍の外注先企業として創業したアヴィレックス社。
主にフライトジャケットを中心に生産しており、軍の厳しい規定に沿うハイクオリティの製品を作り続け、現代に至るまで商品のクオリティを高めてきました。
街着としての生産を始めてからは、映画「インディー・ジョーンズ」、「トップガン」、「メンフィスベル」などでも使用され認知度を上げていきました。
高いクオリティは今でも米軍からの信頼を得ており、1987年と1997年の米空軍生誕記念時にA-2ジャケットの記念品を納入するなどしています。
G-1 TOP GUN(ジーワントップガン)
映画「トップガン」でトム・クルーズが着用していたG-1をタウンユースにアレンジしたモデル。
ゆとりのあるシルエットやハンドウォーマーポケット、背中のブラッドチット、ワッペン、地図柄の裏地などディティールにかなりこだわっています。
映画ファンのみならず、アメカジ好きや本格的なミリタリーファンにオススメのジャケットです。
日本公式HP:AVIREX
Langlitz Leathiers(ラングリッツレザーズ)
オレゴン州ポートランドにて、1947年に「The Leather Garment Shop」という小さなショップをオープンしたことから始まったラングリッツレザーズ。
その後「Sspeedway Togs」として3年間ブランドを運営し、1950年以降は「Langlitz Leathers」と社名とブランド名を統一し現在に至ります。
創業者のロス・ラングリッツは若くしてバイク事故で右足を失うものの、その後数々のレースに参戦し17年間で47個のトロフィーを獲得するほどのレーサーで、
そのバイクに掛ける情熱と執念を注ぎ込み作られたモーターサイクルジャケットは反響を呼び、アメリカ西海岸から徐々に世界にも広がっていきました。
現在でもその情熱とこだわりは失われておらず、1日6着の少量生産を続けつつも安定した経営とクオリティーを維持しています。
Columbia(コロンビア)
ラングリッツレザーズのジャケットの中で最も伝統的なモデルのコロンビアシリーズ。
自身がレーサーであった経験を活かし、バイカーのことを考えたディティールの数々を取り入れているのが特徴です。
上記のColumbiaはコロンビアシリーズの中で最もスタンダードなモデルです。
日本公式HP:Langlitz Japan
イギリス
革ジャン発祥の地とされているイギリスは、伝統的なライダー向けのウェアから、イギリス音楽文化の影響を受けた細身で着丈が長めのライダースジャケットなどスタイリッシュなモデルが目立ちます。
ロック、モードスタイルが好きな方や着こなしのアクセントとして使いやすい個性的なブランドが多く展開されています。
Lewis Leathers(ルイスレザーズ)
1897年にロンドンのグレイトポーランドストリートで紳士洋品店としてスタート。
1930年代の軍用バイクの登場で市場を拡大。
1950年代で米映画の「乱暴者」で影響を受けた若者たちに向けていち早くダブルライダースジャケットをリリース。
1960年代ではロックンロールの影響を受けた若者たちの間で”ロッカーズ“と呼ばれる文化が流行るなどし、ブランド全盛期を迎えました。
その後70年代でロッカーズ文化衰退と同時にルイスレザーズも一時衰退しますが、90年代のロッカーズ文化のリバイバルや日本のUKショップなどの協力により復活を果たしました。
ロックスター達にも多く着用されており、
“ビートルズ“のポール・マッカートニー、“セックス・ピストルズ“のシド・ヴィシャス、“アークティック・モンキーズ“のアレックス・ターナーなどのロックアーティストたちに愛されています。
↓2021年のお正月に江頭2:50さんもルイスレザーズのシングルを購入されていましたね!
江頭さんのような細身の方がパンキッシュなUKライダースを着るのはとっても似合います。
着用感の参考に!!
ライトニング
1960年代から70年代にかけて生産されていたものを復元したモデルで、ルイスレザーズのスタンダードモデル。
身頃の4つのジップポケットや横に配されたウエストベルトなどライディングに使用しやすい機能的なダブルライダースジャケット。
サイクロン
1970年代初頭に販売されたライトニングよりもややシンプルなダブルライダースジャケット。
日本公式HP:Lewis Leathers Japan
JAMES GROSE(ジェームス・グロース)
1876年に設立されたジェームス・グロース。
当初は自動車やオートバイのパーツなどを扱う専門店として開業し、その他メンズウェアの製作販売やフィッシングギアの販売など幅広く手掛けていました。
その流れで当時人気のあったバイカーズウェアの製作にも手を広げ、上質なバイカーズウェアを販売するようになりました。
こだわりのバイカーズウェアは富裕層に高く評価され、1950年代は富裕層の着用率がルイスレザーを上回りますが、
1970年代のイギリス経済の不況により一時ジェームス・グロースは倒産。
しかし、ライダースコレクターやファンなどからは倒産してもなお熱狂的な支持を得ており、2015年にブランドが復活します。
復活後はブランド終了以前と同じイギリス製ハンドメイドの仕立の良いライダーズジャケットを生産し、
本国のイギリス、ヨーロッパ地方を皮切りにアメリカや日本にも上陸し、有名ブランドとのコラボも果たしています。
MANILA(マニラ)
ブランド終了以前の型を再現し、現代風に細身なシルエットで仕上げたダブルライダースジャケット。
定番ダブルライダースの形ではありますが、イギリス製のハンドメイドでファスナーはベルギーのALBERT ZIPの復刻タイプを使うなどこだわりを感じられるジャケット。
JAMES GROSE販売サイト:正規取扱店 JAMES GROSE(ジェームス・グロース):THREE WOOD
AERO LEATHER(エアロレザー)
1975年にイギリスにて創業されたエアロレザークロージング社、が手掛けるレザージャケットブランド。
1983年にはスコットランドへ拠点を移し、今日に至るまで上質なホースハイド(馬革)のレザージャケットを生産しています。
エアロレザーは少数精鋭の職人がこだわりの工程を経て生産しており、大量生産はせずに本物のクオリティを維持しています。
メインマテリアルには最高級のホースハイドと言われるアメリカの有名タンナー、ホーウィン社のフロントクォーターを使用し、
革の選別、切り出し、旧式足踏みミシンでの縫製、厳しい検品項目などエアロレザー独自の拘りの過程を経て上質なレザージャケットを世界に提供しています。
Highwayman(ハイウェイマン)
エアロレザーの創業者、ケンカルダーが最初にデザインした「街道筋の追い剥ぎ」という意味を持つモデル。
エアロレザーの王道モデルで、シンプルなデザインですがバックヨークが特徴的なジャケットです。
Halfbelt(ハーフベルト)
同じくシンプルなデザインですが、こちらはバックヨークが無くなり背面腰部分にアクセントでフェイクベルトが付いています。
ハイウェイマンよりもキレイめな印象を受けるジャケット。
日本公式HP:エアロレザークロージングジャパン株式会社
Belstaff(ベルスタッフ)
1924年にイギリス、ウエストミッドランズ州スタッフォードシャーに設立したベルスタッフ。
当時、防風や防水の機能素材のない時代の中ワックスドコットンを開発し、ライダーを始め過酷な環境下で働く人々のためのウェアとして高い人気を集めました。
常に最先端技術を取り入れることにこだわり生産されるベルスタッフのジャケットは、T.E.ロレンス、アメリア・イアハート、チェ・ゲバラなどの歴史上活躍した軍人、飛行家、冒険家を始め、
スティーブ・マックイーン、デヴィッド・ベッカム、サラ・ジェシカ・パーカー、トム・クルーズ、ウィル・スミス、ブラッド・ピットなどの名だたるスター達が着用しています。
Traialmaster(トライアルマスター)
当時トライアルレースで活躍したサミー・ミラーを始め、多くのライダーたちが着用しました。
初代から改良を重ねてきたトライアルマスターは、2018年にベルスタッフが70周年を迎えたタイミングで新たに改良が加わり現在の形になっています。
通常はワックスドコットンを使用したものが定番ですが、こちらはヴィンテージ加工を施したレザーバージョンになります。
BELSTAFF販売サイト:BELSTAFF ベルスタッフ | ROOTWEB 正規通販
イタリア
イタリアのレザーウェアブランドはタイトフィットで現代的なシルエットのものが多く、デザインもシンプルなためどんなスタイルにも合わせやすいのが特徴です。
歴史が浅いブランドが多いものの、革産業が盛んなイタリアだけありファクトリーブランドが多く、革も上質で技術力が高いレザーウェアが多く生産されています。
Delan(デラン)
フィレンツェ郊外エンポリで1974年に創業された革加工業を専業とするデルデゥカ社の展開するファクトリーブランド。
創業者のアンジェロ・デル・デゥカの名前を由来とするデランは親子3代にわたって受け継がれ、ファクトリーブランドならではの技術力でハイクオリティなレザーウェアを生産し続けています。
自身のブランドの他にもその製品クオリティの高さから、イタリアを中心にヨーロッパ中のブランドから生産依頼もされています。
GIULIANO(ジュリアーノ)
シンプルなデザインにスリムフィットのすっきりしたシルエットです。
オリジナル金具が適度なアクセントになっています。
使用マテリアルはスムースレザー(表面加工のない普通のレザー)からパンチング、スエードまでバリエーション豊富です。
Delan販売サイト︙Delan(デラン)|guji online shop(グジオンラインショップ)
CINQUANTA(チンクアンタ)
1973年にフィレンツェ郊外エンポリに設立されたレザーウェア専門ファクトリーブランド。
設立当初は「FREETIME」のブランド名でメンズ、レディース両方のコレクションを展開していましたが、
現在では「GRUPPO ITALIANO PELLE」、「CINQUANTA」、「FREETIME」3つのラインを展開しており、その中でも「CINQUANTA」(チンクアンタ)は最も上質で現代的なラインの位置付けとなっています。
PRやショーはあえて行わず、クオリティの高さと価格を追求するというファクトリーブランドらしい職人気質なスタイルを貫いています。
チンクアンタの由来は創業者が1950年生まれであったことからイタリア語の数字の”50”を意味するチンクアンタになったそうです。
H502
シンプルな定番シングルライダースジャケットで毎年細部仕様やパターンを改良しながら展開されているチンクアンタの顔と言えるモデルです。
狭めの肩幅や袖付けが前肩仕様になっているなど日本人の体型にあったパターンで制作されており、
社長自らシーズンごとの展示会に来日し、日本人バイヤーの意見を積極的に取り入れることで日本人に合うレザージャケットになっています。
金具の露出を抑えた仕様も大人が着やすいデザインです。
CINQUANTA販売サイト:Cinquanta(チンクアンタ)|guji online shop(グジオンラインショップ)
EMMETI di Franco(エンメティ)
1975年にフィレンツェ近郊のヴィンチでレザーとファー専門の衣類工房として創業しました。
後に創業者のヌンツィオ・ディ・フラメンコの子息、マッシモとティーナが家業を受け継ぎ、2人の名前の頭文字をかけ合わせて名付けられたエンメティが生まれました。
ブランドコンセプトはエレガンテ・スポルティーヴォで、スポーティーでありながらエレガンスを忘れない商品作りをしています。
レザーウェアを主体とする「エンメティ」とムートンとダウンのハイブリットミックスにフォーカスした「ムートンダウン」の2ラインが展開されています。
JURI(ユリ)
シンプルながら完成度の高いエンメティの定番シングルライダースジャケット。
日本人の体型を考慮したパターンになっており、タイトフィットでありながら着心地のいいフィッティングになっています。
必要以上の金具を使わず、ジップやスナップボダンにはつや消しのガンメタル色を使用しているのでスッキリとした見た目になっています。
ラムナッパレザー(羊革)とゴートスキンスエード(山羊革)の2種類のタイプがあります。
日本公式HP:EMMETI(エンメティ)
日本
日本のブランドの一番の長所は日本人の体型にあったパターンのレザーウェアを展開しているところです。
また、技術力が高く軍用品の復刻製品などのクオリティが高いのも特徴です。
関税なども掛からないため高クオリティの製品が適正価格で手に入れられるところもポイント。
THE REAL McCOY’S(ザ・リアルマッコイズ)
1987年にイラストレーターの岡本博(現トイズマッコイ創業者)が、当時の仕事先の雑誌「POPEYE」の特集において限定300着のA-2フライトジャケットを製作販売したところ、
予約時点で完売という反響を受け、翌年の1988年にザ・リアルマッコイズ・ジャパンを立ち上げたのが現リアルマッコイズの始まりになります。
フライトジャケットの復刻ブランドとして知名度を上げ、ジーンズ業界などにも参入するなどしていましたが、2001年に倒産。
現在は兵庫県神戸市の特約店「NYLON」があとを引き継ぎザ・リアルマッコイズ・インターナショナルとして現在に至ります。
ミリタリーラインの「リアルマッコイ」、ワークラインの「ジョーマッコイ」、ライダースラインの「ブコ」の3ブランドを展開しています。
認知度も高く、日本のミリタリーウェアの代表的なブランドです。
TYPE A-2 REAL McCOY MFG. CO.
リアルマッコイズの定番A-2フライトジャケット。
当時のA-2のディティールや仕様はそのままに、サイジングに修正を加えて現代的なシルエットにリサイズされています。
公式HP:THE REAL McCOY’S WEB CATALOG
BUZZ RICKSON’S(バズリクソンズ)
1965年に設立した東洋エンタープライズから1993年にフライトジャケットを追求するブランドとして誕生したバズリクソンズ。
当時のMIL SPECと呼ばれる軍用製品の規格に基づき、糸の紡績、織り、生地の素材、各部軍用パーツ、全体のフォルムなどを徹底的にこだわり復刻作業を行っています。
当時のクオリティそのままのミリタリーウェアがほしい方にオススメのブランドです。
A-2
当時のスペックを高い水準で再現したA-2フライトジャケット。
各年代、各社ごとに再現されており、ミリタリーファンにはたまらない商品です。
ファンでなくともバリエーションが豊富なので、人それぞれ好きなタイプのA-2ジャケットを選ぶことができます。
KADOYA(カドヤ)
日本で最も歴史のある革ジャンメーカーと言われているカドヤ。
1935年に浅草で創業したカドヤは、創業当初カドヤ皮服店として開業しました。
日本における皮革製品のメッカである浅草の地の利を生かして革製品の修理、染め替え、革の仕立服などを手掛け、
徐々にその評判を聞きつけたライダーたちが多く集まるようになっていきます。
そこで持ち込まれた米軍払い下げの革ジャンなどから創業者の深野正次郎が革ジャンの作りを学び、
その後現会長の深野正孝がKADOYAのロゴマークを裏地に縫い付けたものを販売し始めたのがKADOYAブランドの始まりになります。
その後品質の高さから多くの人に知られることとなり、
若い頃のビートたけし、藤岡弘、舘ひろしなどの大御所から、近年では桑田佳祐、仲村トオル、シャ乱Q、安室奈美恵など多くの有名人に愛用されています。
ALTER KEIS MID RIDERS(アルタケイス ミッドライダース)
カドヤには色々なラインが存在し、伝統的なモデルから革新的なモデルまで多岐にわたります。
その中でも比較的若いブランドのアルタケイスがリリースしているミッドライダース。
アルタケイスは現代的なファッション文化とカドヤの伝統的な技術を融合したブランドで、普段遣いしやすいラインナップが多いのが特徴です。
ミッドライダースはセミダブル(オフセット)ライダースとよばれるモデルで、ジップの開け締めでダブルとしてもシングルとしても見せられるタイプになっています。
ボディにはカドヤでは珍しいシープスキンを採用し、腕周りに動きやすいようシャーリングを施すなど着心地や使い勝手の良さを感じられるモデルです。
日本公式HP:カドヤ
名品レザージャケットはうまく選べば数十年使える
たくさんのレザーウェアブランドを紹介しましたがお気に入りのブランドは見つかったでしょうか。
この記事には歴史あるブランドを中心に紹介しましたが、
その他にも新進気鋭のブランドやアパレルメーカーが展開しているレザージャケットなど素晴らしい商品は数多くあります。
どんなブランドの商品でも、気に入ったジャケットを選んで丁寧に使えば数十年使うことができます。
この記事が皆さんの良き相棒を選ぶ参考になりましたら幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました!